会長 柳澤 信夫
独立行政法人 労働者健康福祉機構
関東労災病院 名誉院長
第56回日本職業・災害医学会学術大会は、来る平成20年11月7日から8日の2日間、東京都港区の六本木ヒルズにある六本木アカデミーヒルズ40にて開催されます。この度は、私共の関東労災病院がお世話させて頂くこととなりました。
本学会は、昭和28年に発足した「災害医学研究会」をもとに昭和35年に「日本災害医学会」となり、昭和58年日本医学会加盟、平成12年学会の目的に職業医学を加え、「日本職業・災害医学会」となり現在に至っております。
本学会は労災病院や大学、地域の一般病院、診療所の産業医や社会医学の研究者、看護師や医療職、さらに栄養管理や事務職に至る広汎な病院機能の担い手に加えて、行政関係者も参加するユニークな学会であります。
学会のテーマは職業災害、作業関連疾患から、近年は「勤労者医療」をキーワードに、過重労働、メンタルヘルス、女性の就労、生活習慣病など、現在わが国の勤労者の健康維持をおびやかす各種要因への対策、疾病予防から治療、とくに職場復帰のサポートを課題に、着実に成果を挙げて参りました。労災病院の運営母体である労働者健康福祉機構が平成16年独立行政法人化とともにスタートさせた、全国労災病院の勤労者予防医療センターにおいて実施した生活習慣病予防のための健診、教育業務は着実に成果をあげ、平成20年からは“特定健診、特定保健指導”として健康保険の業務に組み入れられるようになりました。
第56回日本職業・災害医学会においては、「勤労者医療―更なる質の向上を求めてー」をスローガンに、勤労者の疾病予防、治療、職場復帰に関する具体的目標をかかげた諸課題について、職種横断的にプログラムを編成し、さらに「アスベスト関連疾患の国際シンポジウム」および「女性医療フォーラム」を併せて開催いたします。
本学術大会を盛会裡に導くために病院スタッフ一丸となって頑張る所存ですが、是非とも皆様の御支援、御協力を賜わりたく、心よりお願い申し上げます。
平成20年4月
第56回日本職業・災害医学会学術大会
会長 柳澤 信夫
